栄養学コラム
イヌは雑食・ネコは肉食」と考えてご飯をあげる必要がある。
その理由を今回の栄養コラムでは、
食べ物を分解し体内で栄養を作る仕組みに注目して考えていきましょう。
全ての動物にとって、生きるために必要なエネルギー。
そのエネルギーの源を、どのようにして得ているのでしょうか?
イヌ・ネコ・ヒト、それぞれどのような違いがあるのでしょう。
エネルギーはどこから?
食べ物を消化すること、食べること自体にもエネルギーが必要になります。
イヌとネコ、そして私たちヒトもみんなそのエネルギー源を食べ物から得ています。
これらは五大栄養素と呼ばれている、ほとんどの動物に共通の基本的な栄養素です。
(水を入れて6大栄養素と考える場合もあります)
糖質はいくつかの消化酵素によって分解されて、最終的にブドウ糖になります。このブドウ糖がエネルギー源となります。しかもブドウ糖はグリコーゲンという形に変えられると肝臓や筋肉に貯蔵され、必要な時に使うこともできます。
ブドウ糖は体を動かすため、また脳にとっても重要なエネルギー源です。
私たちヒトは主に糖質からエネルギー源を得ているため、ヒトにとって糖質は必須栄養素です。
さて、糖質の代表選手といえば「デンプン」
そこでまずは、私たちヒトのデンプンの消化について少しお話ししましょう。
デンプンの消化:ヒト
アミラーゼは私たちヒトでは唾液と膵液(膵臓から分泌されている消化液)に含まれています。
ご飯を「よく噛んで食べる」
これは口の中でデンプンとアミラーゼをよく混ぜ合わせて消化しやすくしているわけです。
胃では胃酸が強いため唾液アミラーゼは壊れてしまいます。ですが、未消化のデンプンは十二指腸で膵液アミラーゼと混ぜられ分解されてマルトースになります。そしてマルトースは消化酵素のマルターゼによって分解されてブドウ糖になります。そしてブドウ糖は全身に運ばれ、エネルギーとして利用されます。
このことはヒトだけでなく、イヌとネコでも同じです。
イヌとネコも糖質からエネルギー源となるブドウ糖を得ているのでしょうか?
そこで、イヌとネコのデンプンの消化について詳しくみていきましょう。
デンプンの消化:イヌとネコ
イヌとネコは私たちのようにご飯を「よく噛む」必要はありません。
なぜなら、彼らの唾液には消化酵素のアミラーゼが含まれていないためです。イヌとネコのデンプンの消化は図3のように十二指腸から始まります。つまりイヌとネコのアミラーゼは膵臓からのみ分泌されているというわけです。
- イヌはヒトほどではないけれど、糖質からエネルギー源となるブドウ糖を得ることができる
- ネコは糖質からエネルギー源となるブドウ糖をほとんど得ることができない
ヒトにとって糖質はブドウ糖を得るために必須の栄養素です。
けれども、イヌとネコにとってはそれほど必要ではないことが分かってきました。さらに、ネコでは糖質は必須の栄養素ではない、と断言できるほどの結果です。
ちょっと待って!ブドウ糖はイヌとネコにとってもエネルギー源でしょう?
それなのに、糖質から作れないならどこから作るの?!
と、気がついた方、そうなのです。
「イヌは雑食・ネコは肉食」
このことをさらに理解するためには、糖質以外の食べ物からブドウ糖を得る仕組みを知る必要があります。それもまたヒト・イヌ・ネコで大きな違いがあります。
いよいよ核心に迫りそう、なんだかそんな予感がしますね!「イヌは雑食・ネコは肉食」その理 由をさらに詳しく知るためには、こちらのコラムへどうぞ!

「食べ物からエネルギーを得るための仕組み ココがポイント!」をどうぞ
イヌにおける糖尿病の原因はホルモンの病気や膵炎などがあり、ネコでは肥満が原因であることが多いです。イヌの場合は糖尿病の元になる病気の治療を行いますが、ネコの肥満対策のダイエット、これはちょっと難しいのです。
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